教育動向

【英語で会話を楽しむ】新しい英語授業への中学生の反応

中学生の英語教育は、2021年から「授業を英語で行う」ことや「思考力・判断力・表現力」を身に着ける新たな指針に変わります。

今回は、実際に新しい学習指導要領で英語の授業を始めている学校で、授業が具体的にどう進行しているのか、生徒の反応はどんな様子なのか、ポイントを紹介していきます。

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中学2年生の新カリキュラムの授業の内容

今回、上の動画で子供たちがやった単元は、NEW HORIZON ENGLISH Course2の2学年のUnit4です。

ホームステイで主人公が困ったことを会話方式で読むストーリーです。

まずは、先生が会話を読んで、音声(と視覚教材)による内容理解を子供たちに促します。

☆この単元の目標☆

「これからしようと思っていることについて、述べることができるようになる」

授業がオールイングリッシュで行われ、先生も生徒に英語で質問を振り、生徒も英語で答えています。

未来について話す、というペアワークでは、先生から「will」を使うとの説明はないまま、子供たちは今週末の予定について英語で話していきます。

今まで習った知識から、自分で考えて言わせる方法です。

とは言っても、戸惑い間違えてしまう生徒もいるので、1度やり取りをさせた後、先生が英語について指導します。

先生: What was the first question? 最初の質問は何だったかな?

生徒: What will you do this weekend? 今週末、何をするつもりですか?

先生: Thank you. What will be the second question? ありがとう。2つ目の質問は何になりそう?

といった感じです。そして、2つ目の質問を何ていうかグループで考えさせます。

生徒が知っているはずの表現を引き出し、思考力・判断力・表現力を鍛えることができます。

今週末の予定が「I will go Tsuchiura.」「土浦に行くつもりです。」だったら、

What will you do there?  そこで何をするの?

How long will you stay there?  どのくらいそこにいるの?

Who will you go with?  誰と行くの?

Why will you go there?  なんでそこに行くの?

How will you go there?  どうやってそこまで行くの?

といったように、様々な2つ目の質問が生徒たちから挙がりました。

もっと会話を面白くするために、色々な質問をしよう!と、また違うペアでペアワークをします。

そうすると、徐々にプリントから目が離れて会話に集中する生徒が出てきます。

内容(聞きたい事)と英語の両方を思考・判断しながら発話することができていました。

これこそが中学生の新英語授業のポイントです!

「英語を英語で考える」といった技能を身に着けさせるために、授業中は全て英語、そうすると話す内容もそれを伝える文章も英語で考えるようになります。

今までの授業は日本語の文章を英語に直す、ということをやっていましたが、これではナンセンスです。

英語を英語で考える新しい教育の在り方が見えました。

新しい英語授業から見えた生徒の可能性

教師は、生徒に英語でのやり取りを多くさせ、積極的な発言を促す授業を心がけていたように思えました。

新たなカリキュラムでは、生徒が興味がある話について自分の英語を話すので、話題の広がりを見せることができます。

話題の広がりは教師も予期できないので、きっちり授業の準備をするよりも、「その場で英語の会話を楽しもう!」といった感じで生徒も楽しそうでした。

この授業の方法なら、授業中眠くなっちゃう生徒もいないと思います。(笑)

今週末何をするか、という話題から、好きなスポーツについて、好きな選手について、と、どんどん会話が広がり、ブレインストーミングが自然とできているようです。

今までに習った知識を応用した疑問文を使う生徒もいましたし、それに応対する生徒も前に習った知識を思い出します。

そうやって自分で使うことによって覚えますし、話題もさらに深くなります。

「will」だけではなく、子供たちは実際に週末の予定を聞きながら、その予定の中に出てくる話題について、もっと深く入っていく質問をします。

テンプレートではなく、自由に会話をすることで、お互いの興味関心が深まっていくのがわかりました。

そうすることで、「英語を話せるけど何を話したらいいのかわからない」という現象を防げる、いわばコミュニケーション能力を身に着けることができます。

まとめ

授業の冒頭で、モデル対話を示さず、疑問文も提示しない。

最初はそのやり方に生徒も混乱し、生徒が1分間英語を話すことも無理だったようです。

しかし、徐々にペアワークなどで英語を話すことに慣れて、ペアを変えることで一人一人違う質問と答えが返ってくるので、生徒が思考します。

先生が色々言うのではなく、生徒に考えさせて試行錯誤させていく。

自分の力で作り出した会話を、生徒自身が楽しんでいた姿が見られました。

自分の力で情報や感情を表現したり、困った場面を乗り越えられる思考力・判断力が身に付くと思いました。